概要
税理士の専門家責任について、税務と法務の両面からの視点で、その法的根拠から実際に起きたトラブルの事例検証、未然防止策、事後対策までをわかりやすく解説。
目次
序章 税理士賠償責任問題から何を学ぶのか?
1 税理士の職業・人生観と自己責任
2 税理士は法律専門家である
3 結びにかえて
第1章 税理士の損害賠償責任の根拠
1 税理士の負う損害賠償責任の概要
2 税理士の負う専門家としての債務不履行責任の実態
3 税理士の専門家責任の範囲と典型例
第2章 関与段階×税目別
トラブル事例の検討と対応策
1 関与開始時に注意したいトラブル
2 期中処理時に注意したいトラブル
3 申告時に注意したいトラブル
第3章 税理士賠償事件を発生させないための事前・事後対策
1 未然防止策
2 事後対策
第4章 税理士職業賠償責任保険の知っておきたい基礎知識
1 保険金請求手続
2 保険会社による事故調査
3 回復額の考え方
4 その他特別なケースにおける保険対応
5 損害賠償金に対する課税
第5章 税賠訴訟の基礎知識とその対応
1 訴えが提起されたら、どうするか?
2 第一審訴訟手続の流れ
3 管轄
4 訴状の送達・記載事項等
5 訴訟代理人の選任
6 答弁書の記載事項・添付資料
7 訴訟係属中にすべきこと
8 口頭弁論の手続
9 証拠調べの手続
10 弁論の終結(結審)
11 判決言渡し
12 控訴審
13 上告審
14 訴訟上の和解
著者紹介
<編著者>
鳥飼重和(とりかい しげかず)
弁護士・税理士。
中央大学法学部卒業。鳥飼総合法律事務所代表。
長年にわたり日本税理士会連合会顧問。健全な経営に役立つため、経営に焦点を当てた税務・法務の統合を目指す。
主な著書に、「豊潤なる企業」(清文社)、「改正著作権法」(共著、朝日新聞出版)、「新たな税務調査手続への対応」(共著、ぎょうせい)、「幸せの順番」(TAC出版)等。
齋藤和助(さいとう わすけ)
税理士。法政大学経営学部卒業。平成15年東京都千代田区にて齋藤和助税理士事務所を開業。TAC税法実務講座相続税法講師。長年にわたり税賠保険事故の調査を担当。
主な著書に、「法人税是否認事例詳解」(共著、税務経理協会)、「相続税贈与税の実務」(TAC出版)、「税理士損害賠償請求頻出事例に見る原因・予防策のポイント」(Profession Journal」連載)等。
<執筆者・鳥飼総合法律事務所>
橋本 浩史(はしもと ひろし)
弁護士。京都大学法学部卒業。青山学院大学大学院非常勤講師(税法務)。著書に「中小企業の新「会社法」対策Q&A」(共著、TKC出版)、「新たな税務調査手続への対応」(共著、ぎょうせい)等。
佐藤香織(さとう かおり)
弁護士。学習院大学法学部卒業。
専門は、税務訴訟、相続、企業法務、公益法人のガバナンスに関する業務等。著書に、「増補改訂版 公益法人・一般法人のQ&A移行後の運営・会計・税務」(共著、大蔵財務協会)等。
堀招子(ほり しょうこ)
弁護士。津田塾大学卒業。青山学院大学大学院非常勤講師。専門家責任訴訟、その他企業法務を取り扱う。
著書に、「判例解説 税理士の損害賠償責任」(共著、大蔵財務協会)、「和解・調停条項と課税リスク」(共著、新日本法規出版)等。
木山泰嗣(きやま ひろつぐ)
弁護士。上智大学法学部卒業。青山学院大学法科大学院客員教授(租税法演習)。専門は税務訴訟。著書に、「税務訴訟の法律実務」(弘文堂、第34回日税研究賞奨励受賞)、「小説で読む民事訴訟法」(法学書院)等。
島村謙(しまむら けん)
弁護士。横浜国立大学経済学部卒業、同大学院国際経済法学研究科(租税法専攻)修了。主に租税法、会社法に関する案件を担当。著書に、「新たな税務調査手続への対応」(共著、ぎょうせい)等。
小西功朗(こにし かつろう)
弁護士。東京大学法学部卒業。上智大学法科大学院修了。主に税務案件、相続案件をを担当。著書に、「新たな税務調査手続への対応」(共著、ぎょうせい)、「改正著作権法」(共著、朝日新聞出版)等。
原木規江(はらき のりえ)
税理士。
慶應義塾大学経済学部卒業。筑波大学大学院ビジネス科学研究科(企業法学専攻)修了。日本税務会計学会常任理事(訴訟部門)。税理士事務所勤務を経て、補佐人専門税理士となり、10年以上税務争訟に携わる。
窪澤朋子(くぼさわ ともこ)
税理士。上智大学外国語学部卒業。補佐人税理士として国際税務案件を中心に税務訴訟に携わるとともに企業組織再編税制等のアドバイスも行う。著書に、「税理士のための不服申立て・税務訴訟の実務」(共著、清文社)。等。
髙瀬貴子(たかせ たかこ)
パラリーガル。一橋大学法学部卒業。主に、税務訴訟、税賠訴訟、税賠相談に携わる。500件を超える税賠保険事故の調査を担当。