概要
中堅・中小企業を中心としたM&Aの現場で生じているトラブルを8つのパターンに整理・分類し、裁判例や事例とともに、実務に即した予防策・対応策を解説。
目次
第1章 悪質な買い手M&Aトラブル
1 悪質な買い手問題
2 ルシアン・ホールディングス事件
3 事例その1 ~資金を引っこ抜くM&A~
4 事例その2 ~吸血型M&A~
5 悪質な買い手による被害
6 悪質な買い手が示す経営者保証承継義務不履行問題
7 悪質な買い手に対する詐欺取消・錯誤取消・債務不履行・不法行為責任追及
8 中小企業庁M&A仲介ガイドラインにおける対策
9 中小企業庁によるM&A支援機関登録制度に基づく処分とその背景
10 まとめ
第2章 M&A対価不払いM&Aトラブル
1 M&A対価支払拒否M&Aトラブル
2 M&A対価支払拒否M&Aトラブルの背景
3 M&A対価支払拒否M&Aトラブルの実態
4 M&A対価の後払いの類型
5 M&A対価支払拒否の手段としての表明保証条項違反・コベナンツ違反
6 まとめ
第3章-1 M&A仲介手数料トラブル
1 M&A仲介手数料をめぐるトラブル
2 M&A仲介契約における「直接交渉の禁止事項」
3 M&A仲介契約における「専任条項」(排他条項)
4 M&A仲介契約における「テール条項」
5 M&A仲介契約における「利益相反許諾条項」
6 M&A仲介契約における「排他的交渉条項」
7 M&A仲介契約における「真実性・正確性・妥当性・網羅性からの免責条項」
8 M&A仲介契約における「完全無責任条項」
9 M&A仲介契約におけるM&A仲介手数料
10 M&A仲介契約における成功報酬体系
11 M&A仲介業者による売主および買主に異なるM&A仲介手数料体系の設定
12 中小企業庁ガイドラインとの関係
13 まとめ
第3章-2 M&A仲介業者トラブル
1 M&Aにおける仲介業務と当事者の期待の乖離
2 M&A仲介業者の法的義務と責任の限界
3 当事者が誤認しやすい「擬似的アドバイザー」構造
4 M&A仲介業務と当事者の期待との乖離構造
5 M&A仲介手数料体系と利益相反の問題
6 M&A仲介業者トラブルの典型例と裁判例の傾向
7 M&A仲介業者トラブルの予防とアドバイザー選任の重要性
8 M&A仲介業務と不動産仲介業務における構造的課題
9 ファイナンシャルアドバイザー(FA)
10 中小企業庁ガイドラインとの関係
11 まとめ
第4章 株主・株式M&Aトラブル
1 名義株主M&Aトラブル
2 株式相続M&Aトラブル
3 少数株式集約M&Aトラブル
4 株券M&Aトラブル
5 残存株主M&Aトラブル
6 少数株主排除M&Aトラブル
7 株主権確認訴訟リスク
8 まとめ
第5章 表明保証条項違反M&Aトラブル
1 M&A契約書の構造 ~表明保証条項の位置付け~
2 表明保証条項の機能
3 表明保証条項の対象範囲
4 表明保証条項の典型的対象項目
5 表明保証条項の実務的位置付け
6 表明保証条項に違反した場合の法的効果
7 表明保証条項に違反した場合の法的効果の制限
8 典型的な表明保証条項違反トラブル
9 表明保証条項違反トラブルで損害賠償請求ができない場合
10 表明保証条項違反請求が否定される法的論点
11 表明保証条項違反の損害賠償請求の損害の算定方法
12 M&A契約の詐欺取消・錯誤取消・債務不履行・不法行為
13 表明保証条項違反M&Aトラブルの予防と実務対応
14 まとめ
第6章 コベナンツ違反M&Aトラブル
1 コベナンツの位置付けと法的性質
2 クロージングまでの誓約事項
3 取引先等の承諾の取得
4 役員の処遇
5 従業員の処遇
6 競業避止義務
7 保証債務の解除および抵当権の解除
8 典型的なコベナンツ違反トラブル
9 チェンジ・オブ・コントロール条項(COC条項)に伴う承諾取得条項
10 売主の事業関与前提のM&A
11 売主社長のロックアップと役員在任義務違反
12 売主社長・経営陣による競業避止条項違反
13 買主の経営者保証承継義務違反
14 コベナンツの合理的意思解釈のリスク
15 M&A契約の詐欺取消・錯誤取消・債務不履行・不法行為
16 まとめ
第7章 役員退職慰労金支給拒否M&Aトラブル
1 M&Aにおける役員退職慰労金の活用
2 M&Aにおける役員退職慰労金の支給方法と算定方法
3 M&Aにおける役員退職慰労金の支給拒否
4 M&Aにおける役員退職慰労金の支給拒否事例
5 M&Aにおける役員退職慰労金請求における株主総会決議と例外的認容の枠組み
6 M&Aにおける役員退職慰労金請求が紛争化する要因
7 M&Aにおける役員退職慰労金請求の認容可能性
8 株主総会決議の不存在を理由とする支給拒否
9 役員退職慰労金支給拒絶と表明保証条項違反・コベナンツ違反の主張
10 売主社長の怠慢を理由とする役員退職慰労金削減の構造
11 M&Aにおける役員退職慰労金の支給回避手法
12 泣き寝入り狙いのM&Aの構造と実務的教訓
13 契約設計による役員退職慰労金の保護方法
14 まとめ
第8章 役員責任追及M&Aトラブル
1 役員責任追及M&Aトラブルの構造
2 二重負担が生じる要因
3 アンチ・サンドバッギングの原則との関係
4 役員責任追及リスク事例
5 役員責任追及と「二重払いのM&A」
6 買主からみた役員責任追及の活用
7 まとめ
著者紹介
土屋 勝裕(つちや かつひろ)
弁護士法人M&A総合法律事務所 代表弁護士
長島・大野・常松法律事務所、現KPMG FAS、投資ファンド、ペンシルバニア大学ウォートン校留学、上海市大成律師事務所執務などを経てM&A専業事務所設立。
M&Aトラブル対応や事業承継トラブル対応を主たる業務とし、現在、M&A業務・M&Aトラブル対応・M&A裁判・M&A仲介・M&A法務・少数株主対策・株式買取業者対策・株式買取請求権に主として対応。400件超のM&Aに関与、300件超の少数株主トラブル相談実績、100件超のM&Aトラブル相談実績がある。M&A弁護士としての豊富な知見をもとに全国各地の企業、業界団体、商工会議所、金融機関、各種協会での講演会や所内定例セミナーを開催。
M&A書籍の執筆、雑誌・業界紙・web媒体等への機構のほか、運営するYouTubeチャンネル「M&A 110番」では、M&Aトラブルの対策ポイントをリアルな事例も含めて解説している。
座右の銘:百折不撓



