概要
英文契約のサンプルをもとに、少しでも自社に有利な内容にするという観点から、各条項でおさえておくべきポイントを確認し、それぞれについて具体的な修正方法を詳しく解説。近年注目を集める「Force Majeure」条項についての解説も新たに収録。
目次
第Ⅰ部 英文契約の形式・ルール
第1章 英文契約の形式に惑わされない
1 契約の導入部
2 契約の前文
3 Lead-in/Consideration
4 契約の本文
5 契約の結文
6 署名
7 別紙
第2章 英文契約の英語の読み方
1 きれいな英語よりも明確な英語
2 英語は補足せず字面どおりに読む
3 英文契約独特の表現に慣れる
第Ⅱ部 英文契約の本体部分をレビューする
第1章 英文契約の構造
1 全体の構成
2 法務の観点から重点的にレビューすべき条項
3 大きな視点
第2章 取引に関する当事者の合意
(取引に関するCovenant/Agreement)
積極的義務:「~しなければならない」
1 取引に関するCovenant/Agreementを見つける
2 レビューの視点
3 取引に関するCovenant/Agreementの意味
4 英文契約サンプルをレビューしてみる
第3章 特別な義務(特別Covenant)
消極的義務:「~してはならない」
1 特別Covenantを見つける
2 レビューの視点
3 特別Covenantの意味
4 英文契約サンプルをレビューしてみる
第4章 表明保証条項(Representation&Warranty条項)の注意点
1 Representation&Warranty条項を見つける
2 レビューの視点
3 Representation&Warranty条項の意味
4 英文契約サンプルをレビューしてみる
5 他のパターンのレビュー
第5章 補償条項(Indemnity条項)の注意点
1 Indemnity条項を見つける
2 レビューの視点
3 Indemnity条項の意味
4 英文契約サンプルをレビューしてみる
第6章 一般条項(Miscellaneous条項)の注意点
1 Miscellaneous条項を見つける
2 レビューの視点
3 Miscellaneous条項の意味
4 英文契約サンプルをレビューしてみる
第7章 ドラフト上の注意点
1 ドラフト上のテクニックによる罠
2 定義の利用
3 接続詞の選択と解釈への影響
4 自分の義務の否定及び限定の方法
第8章 想定していないイベントの発生と契約条項の限界
1 イベントの発生と契約上の義務の履行
2 コロナ禍のようなケース(Force Majeure条項)
3 契約の相手方に法令違反等があったケース
著者紹介
熊木 明(くまき あきら)
弁護士・カリフォルニア州弁護士
2000年 東京大学経済学部卒業
2001年 最高裁判所司法研修所修了
2007年 コロンビア大学ロースクールLL.M(修士課程)修了
2006年にスキャデン・アープス法律事務所東京オフィスに入所。同事務所パートナー弁護士。M&A、プライベート・エクイティ、ファンド実務、各種証券法案件のほか公開・非公開会社にかかる企業法務全般を幅広く手がけている。M&Aに関しては、ライブドア対ニッポン放送事件や楽天によるTBSへの買収提案等、いわゆる敵対的買収案件にも多く携わっている。また、これまで日本国内外で行われた取引において多数の日本・外国企業を代理したノウハウをもとに、英文契約に関する企業向けセミナーで講師を務めている。