概要
次世代への事業・財産等の承継をどのように進めていくべきか、その手法やタイミング、株式管理信託、生前贈与型信託、遺言代用信託、受益者連続型信託などの活用等、具体的事例を交えながら、法務・税務上の留意点を詳解。
目次
第1章 事業・財産承継における民法の基礎
第1節 債権法
第2節 相続法
第3節 遺言執行について
第2章 事業・財産承継における信託の基礎
第1節 総説
第2節 信託制度の概要
第3節 信託法の改正経緯
第3章 事業・財産承継における法的な課題と対策
第1節 事業承継における議決権対策
第2節 役員・従業員承継
第3節 第三者への承継(M&Aによる事業引継ぎ)
第4章 事業・財産承継と信託
第1節 信託銀行・信託会社による事業・財産承継への取組み
第2節 事業承継のための信託
第3節 自己信託による遺言代用信託の活用
第4節 信託と遺留分
第5章 事業承継税制
第1節 制度の概要
第2節 令和3年度税制改正の動き
第3節 利用のメリット・デメリット
第6章 財産及び財産の承継時の信託の活用と税務上の取扱い
第1節 受益者等課税信託の税務
第2節 目的信託の税務上の取扱い
第3節 受益者連続型信託と複層化信託の税務
第4節 税務上の特典における信託の取扱い
著者紹介
大堀 徳人
桃尾・松尾・難波法律事務所 パートナー弁護士、米ニューヨーク州弁護士登録。有機合成薬品工業株式会社社外取締役。主な著書に、『コーポレートガバナンスにおける社外取締役・社外監査役の役割と実務』(共著、日本加除出版、2018 年)、『コーポレート・ガバナンスからみる会社法(第2 版)』(編著、商事法務、2015 年)がある。
古原 暁
あさひ法律事務所 パートナー弁護士。主な著書に、『最新 契約書モデル文例集』(共著、新日本法規出版、2019 年)、『金融機関の法務対策5000 講〔Ⅴ〕』(共著、金融財政事情研究会、2018 年)がある。
工藤 慶和
信託協会調査部 主任調査役。主な著作に、「平成18 年信託法制定後の残された課題に関する立法論的考察―指図型信託および受託者倫理―」(信託法研究第41 号(2016 年))がある。
土森 俊秀
奧・片山・佐藤法律事務所 パートナー弁護士、日本弁護士連合会中小企業法律支援センター事務局長。主な著書に、『弁護士専門研修講座 事業承継支援の基礎知識』(共著、ぎょうせい、2019 年)、『フロー&チェック企業法務コンプライアンスの手引き』(編集代表・新日本法規出版、2016 年)がある。
吉岡 毅
奥・片山・佐藤法律事務所 パートナー弁護士。主な著作に、「中小企業事業承継の実務対応~中小企業経営承継円滑化法を踏まえて~」(銀行法務21・2008 年9 月増刊)、「民法(相続法)の改正と事業承継」(金融法務事情2107 号)がある。
田村 直史
三井住友信託銀行株式会社 個人企画部 主任調査役、三井住友トラスト・資産のミライ研究所 主任研究員。主な著書に、『信託の理論と実務入門』(共著、日本加除出版、2020 年9 月改訂)、主な著作に、「ポストコロナ時代における信託銀行の受託者責任及びフィデューシャリー・デューティー:コロナ禍の信託業務の社会的価値に関する一考察」(信託フォーラム14 号(2020年))がある。
渋佐 寿彦
公認会計士・税理士。虎ノ門会計グループ(株式会社虎ノ門会計、税理士法人虎ノ門会計、虎ノ門有限責任監査法人)代表、日本公認会計士協会 理事(中小企業支援担当)、日本公認会計士協会 経営研究調査会 再生支援専門委員長。主な著書に、『私的整理の実務Q&A 140 問』(共著、きんざい、2016 年)、『会社法務の手続と書式』(共著、新日本法規出版)がある。
清水 希江子
税理士・行政書士。虎ノ門会計グループ所属。主な著書に、『会社法務の手続と書式』(共著、新日本法規出版)がある。
田中 和明
三井住友信託銀行株式会社 法務部アドバイザー。公益財団法人トラスト未来フォーラム 研究主幹。一橋大学大学院法学研究科客員教授、東北大学法学部客員教授。慶應義塾大学大学院法務研究科非常勤講師、関西学院大学法学部非常勤講師、学習院大学法学部非常勤講師、法制審議会臨時委員(信託法部会)2004 年10 月~ 2016 年6 月。一橋大学博士(経営法)。主な著書に、『改訂 信託の理論と実務入門』(共著、トラスト未来フォーラム編、日本加除出版、2020 年)、『信託法案内』(勁草書房、2019 年)、『現代の信託法』樋口範雄・神作裕之編(共著、弘文堂、2018 年)、『新類型の信託ハンドブック』田中和明編(共著、日本加除出版、2017 年)、『中国信託法の研究』神田秀樹編(共著、日本加除出版、2016 年)、『信託法セミナー(1)~(4)』(能見善久・道垣内弘人編、共著、有斐閣、2013 ~ 2016 年)、『詳解 信託法務』(清文社、2010 年)等
中野 竹司
弁護士・公認会計士 奥・片山・佐藤法律事務所パートナー。筑波大学法科大学院非常勤講師(現任)。東北大学国際会計政策大学院非常勤講師(2020 年まで)。主な著書に、『新類型の信託ハンドブック』田中和明編著(共著、日本加除出版、2017 年)、『家族信託をもちいた財産の管理・承継』(共著、清文社、2018 年)がある。