商法貸借対照表論 財産評価と税効果の側面から
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- 田中章介 著
- 発行
- 2003年11月01日
- 判型
- A5判188頁
- ISBN
- 978-4-433-28003-1
- 定価
- 5,500円(本体:5,000円)
在庫なし
概要
商法貸借対照表に係る課題は、時価評価会計の導入並びに税効果会計の採用に集約されると考えられる。その商法計算規定における時価評価主義及び取得原価主義と税効果会計の商法上の論拠を検討。
目次
1 序論概説-企業会計の変質と商法計算規定の改正-
2 商法計算規定における時価評価主義及び取得原価主義
第1章 問題の所在
第2章 ロエスレル商法草案及び新・旧商法の財産評価規定
第1節 新・旧商法の意義
第2節 旧商法前史-ロエスレル商法草案-
第3節 計算書類及び財産評価に係る規定
第3章 商法上の財産目録及び貸借対照表規定
第1節 財産目録の起源と「貸借対照表」なる語の生成
第2節 貸借対照表の作成-棚卸法と誘導法-
第3節 財産目録・貸借対照表と時価評価主義
第4章 わが国商法上の取得原価主義理論体系の完成
第1節 明治32年新商法第26条の解釈-私見を含めて-
第2節 取得原価主義への商法規定の変遷-昭和13(1938)年、昭和37(1962)年及び昭和49(1974)年改正商法-
第3節 取得原価主義の理論体系
第5章 小括
3 税効果会計の商法上の論拠
第1章 税効果会計の導入の経緯
第2章 わが国での税効果会計の定義
第3章 税効果会計の誕生-アメリカにおける法人税等の期間配分-
第4章 アメリカにおける会計と税法の乖離-減価償却制度等と代替ミニマム・タックス-
第1節 会計と税法の乖離の法的根拠
第2節 減価償却制度と加速原価回収制度
第3節 代替ミニマム・タックスの登場
第5章 税効果会計の前提と法人税等の性質論争
第1節 税効果会計の前提
第2節 法人所得税の費用性
第6章 繰延法と資産負債法-貸借対照表能力に関連して-
第1節 繰延法批判と資産負債法の成立
第2節 繰延税金資産の回収可能性の判断-実務上の問題点-
第7章 わが国の商法と税効果会計
第1節 繰延税金資産・繰延税金負債
第2節 引当金の利益留保性-繰延税金負債に関連して-
第8章 小括
結語-近年のグローバリゼイションの動向-