第3版 建設業の会計・税務ハンドブック
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[2]会計処理しやすさから、定額資金前渡法によるのが一般的と思われます。①定額資金前渡法(インプレスト・システム)あらかじめ一定額を出納担当者に渡しておいて日常の支払いを行い、月末等に使った金額を補充する方法です。使用した金額のみを補充するため、保有すべき小口現金・現場資金の「一定額」を定める必要があります。②随時補給法小口現金・現場資金の保有額を定めずに、資金がなくなるつど必要な金額を補充する方法です。現場経費のうち、少額の支払いは工事現場作業所の現場資金から支払います。現場資金から支出される主な経費は次の①〜⑤のとおりです。①交通費②消耗品費③交際費④アルバイト日当⑤雑費作業所では日々の出納を現場資金出納簿に記帳し、証憑書類(請求書・領収書等)と関連性を持たせるようにしておきます(図表Ⅱ−■−■参照)。現場資金残高については毎日実査のうえ金種表を作成し、現場資金出納簿と照合します。万一、現場資金残高と帳簿残高に差異が発生した場合には、その原因を究明し、支店に報告し承認を受けて雑損・雑益処理をする必要があります。第1章流動資産115

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