人的資本経営と情報開示
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 取り組み事例 4  127鵜澤:御社の人的資本経営に関する取り組みは経済産業省の「人材版伊藤レポート2.0実践事例」や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の「優れたコーポレート・ガバナンス報告書」などで高く評価されています。一般的には、金融機関の特性上、人、モノ、金、情報といった経営資源の中ではやはりお金が経営の巧拙を握るような印象です。あえて人材に重点を置くのはどのようなお考えから来ていますか。鍋嶋:それは東京海上グループの長い歴史やビジネスモデルに起因します。渋沢栄一は近代化を目指す日本のために貿易を支える海上保険が必要だという考えから1879年に日本初の保険会社(東京海上保険会社)を設立し、創業同年に上海・香港・釜山に代理店を開設し、翌年にはロンドン・パリ・ニューヨークで営業を開始していますので、144年の歴史があります。創業以来の不変のパーパ東京海上ホールディングス株式会社執行役員 人事部長グループダイバーシティ&インクルージョン総括 鍋嶋 美佳 氏AdvancedCase4創業以来の不変のパーパスに基づく「当社の経営で一番大事なのは人材」という考え方取り組み事例4100年後もGood Companyでありたいという思いからグループ一体経営を推進しD&Iとエンゲージメントに注力

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