新版 ソフトウェア会計実務Q&A
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234 研究開発費と認定された制作費は、発生時の費用として処理します。計上区分については、原則として一般管理費として処理されます。ただし、一定の場合には、当期制作原価として処理する方法も認められています(研究開発費の会計処理についてはQ 4-25〜27参照)。 無形固定資産として資産計上した市場販売目的のソフトウェアは、見込販売数量、見込販売収益に基づく償却方法、その他合理的な方法により償却することになります。ただし、毎期の償却額は、残存有効期間に基づく均等配分額を下回らないことが必要です(減価償却費の会計処理の詳細については、Q 4-19〜24参照)。 製品マスターの機能の改良・強化を行うための費用は、製品マスターの資産価値を高める支出であるため、原則として資産計上します。ただし、機能の改良・強化が、製品マスターの「著しい改良」に該当する場合は、当該支出は研究開発費として、発生時の費用として処理します(「著しい改良」についてはQ 4-7参照)。これは、外部から購入した市場販売目的のソフトウェアに対して機能の改良・強化を行う場合も同様です。 また、バグ取り等の支出は、製品マスターの機能維持のための支出であり、資産価値を高めるものではないため、発生時に費用として処理されることとなります(研究開発終了後に発生する費用についてはQ 4-8参照)。 第4章 ベンダーのソフトウェアの会計処理(市場販売目的・自社利用(収益獲得目的)、研究開発費)研究開発費等会計基準意見書三3(1)②、3(2)、3(3)②、3(4)研究開発費等会計基準三、四2、四4、5研究開発費等会計基準(注)(注3)、(注4)関連規定196研究開発費の処理減価償却の方法ソフトウェアの改良・強化のための費用の処理

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