ただ、言うは易く行うは難し、です。複式簿記の借方、貸方も初めてという方に長くても10時間程度でどこまで理解していただけるか。複式簿記の基礎から学校会計の科目処理まで理解していただこうと努力したものの、アンケートで「難しい」「初めての言葉が多すぎる」という回答に、何度も何度もテキストや図解を作成し直してきました。 本書では、他の初心者向けセミナーを含めて今までいただいた質問やアンケート結果を踏まえて、初心者にとって理解しにくい部分もなるべく平易に解説するよう心がけました。また、１項目を見開きで左ページに文章、右ページに図解という形式をとり、見やすくわかりやすい構成としています。さらに、基礎的な論点を中心として記述していますが、もととなっている条文や通知についても注記として示すことで、より詳しく知りたい方はその事項の詳細を確認できるようにしてあります。 本書が学校法人会計を理解するために少しでもお役に立てれば幸いです。 なお、文中の意見にわたる部分は、筆者の個人的見解であることを念のため申し添えます。 最後に、本書のもととなったセミナーを企画し「もっとわかりやすく」「ここが難しすぎる」とテキスト作成とセミナー内容について叱咤激励してくださった日本経営協会東京本部の川島武士氏（当時・企画研修グループ課長。現・群馬県事業室室長）と、執筆の機会を与えてくださった株式会社清文社の皆様に心より厚く御礼申し上げます。2020年７月公認会計士・税理士 岡部 雅人
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