18歳からの法律知識
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   11 「18歳、おめでとう。成人、おめでとう」 でも、どうしてめでたいのでしょうか。 何かがもらえるというわけでもありません。 未成年だった昨日より、突然強く賢くなったわけでもありません。 「人」は、選択する生き物です。自分の意思で自分の道を、たくさんの可能性の中から選択できます。だから「人」はすばらしく、そのような人の力を「自由」と呼びます。 成人したということは、社会があなたを、そのようなすばらしい自由を享受できる「人」に成ったと認めたということです。だからめでたいのです。 一方、自由を得て選択した「人」は、その選択について責任をとらなければなりません。困りごとに遭遇したら、努力して解決しなければなりませんし、他人に迷惑をかけたら、償わなければなりません。 成人したということは、社会があなたを、それらを乗り越える力をも備えた「人」に成ったと認めたということなのです。 法律の情報は、インターネットにあふれています。この本より詳しい情報もあるでしょう。でも、正しい検索ワードを選んで自分に必要な情報に辿り着くこと、辿り着いた情報が正確かどうか見極めることは、なかなか難しいものです。また、誰かに相談するにしても、そもそも誰に聞いたらいいかわからないでしょうし、心理的なハードルも高いでしょう。 この本は、弁護士が書きました。みなさんに年の近い若手の弁護士たちが、みなさんのことを守れるよう、一生懸命考えながら書きました。専門家です。みなさんの味方です。間違いありません。 「これは法律の問題だろうか?」と思ったら、まずはこの本を開いてみてください。インターネットで検索するには、誰かに相談するには、どのような切り口で考えたらいいのか、少し頭の中が整理されて、次の一歩へ進めるはずです。 これは、自由と責任の世界にエントリーするためのガイドブック。 この本を部屋の片隅において…… さあ、成人として自由を謳歌し、自分の道を踏み出しましょう! きっとすばらしい人生が待っています。~若い読者のみなさんへ~編著者一同より まえがき

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