18歳からの法律知識
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A基本的人権とは第1章 人権と国の仕組み自由権参政権社会権新しい人権●基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として憲法に規定がある●基本的人権には、自由権、参政権、社会権などさまざまな権利が含まれる3「人権侵害だ!」とか、「人権を守る」という言葉を聞くことがありますが、ここにいう「人権」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。 基本的人権(人権)は、人が生まれながらにして有している権利で、誰であってもこれを侵すことができないものとされています。日本国憲法(憲法)は、その基本原理として、国民主権、平和主義に加え、この基本的人権の尊重を掲げています。また、基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在および将来の国民に与えられることが憲法に規定されています。 基本的人権は、自由権、参政権、社会権等に分類される個別の人権を総称した言葉でもあります。 自由権は、国家から行動や思想を拘束されることなく、国民が自分の自由な意思で行動し、物事を決定することを保障する権利です。たとえば、自分が信じる宗教を信仰すること、自分の思いを他者に伝えるために道や広場で演説をしたり、ソーシャルメディアネットワークを使って投稿したりすること、自分の行きたい国に行き、住みたい場所に住んで生活をすることなどが自由権に含まれます。 ただし、自由権という名前ではありますが、無制限に何をしてもよいというわけではありません。自由を追求することで他者の人権を侵害する場合や、より大きな社会全体の利益を実現するために制限を受ける場合があります。 参政権は、国民が主権者として国政に参加する権利をいいます。たとえば、選挙に行って投票すること、自分が選挙に立候補することなどが含まれます。また、憲法改正の国民投票や、公務員となる権利なども参政権に含めることがあります。 社会権は、失業した人や経済的に裕福でない人であっても、人間らしい生活が送れるように、国に対して一定の保障を求める権利です。たとえば、健康で文化的な最低限度の生活を保障するよう求める権利、義務教育を受ける権利、勤労の権利、労働者が団結して交渉をし、行動する権利などが含まれます。気をつけなければいけないのは、憲法の規定からただちに一定の保障を国に求めることができるものではないということです。具体的に、誰に、どのような保障を、どれくらいの期間行うか等の内容は、個別の法律によって実現されます。 現行の憲法は昭和21(1946)年に作られましたが、現代においては、当時想定していなかった新しい問題が発生し、それに伴いさまざまな価値観が新しい権利として社会に浸透してきています。たとえば、私的な生活や個人の情報を公開されないというプライバシーの権利、結婚するかどうかや、どのような死を選ぶか(尊厳死等)など自分の生き方を自分で決定する権利(自己決定権)などが挙げられます。法律は生きていて、社会の変化に伴い、少しずつ変わっていくものです。今後も新しい権利が社会に生まれてくるでしょう。Q1-2基本的人権って何?

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