Ⅳ1●1 不動産・動産の時価評価 237 パーチェスプライスアロケーションは、取得した企業価値（買収価格）を各資産に配分するものであり、土地、建物、機械装置等を含む有形固定資産にも配分する必要があるため、有形固定資産をすべて時価評価する必要がある。 不動産としては土地、建物、建物付属設備、動産としては機械装置、工具器具備品、車輌運搬具、船舶等があげられる。 不動産の価格、特に土地価格については一物四価と言われることがある。日本においては実際の取引価格に加え、公的な価格としての地価公示価格（都道府県地価調査価格）、相続税路線価、固定資産税評価額が並存している。さらに不動産鑑定評価基準に基づく不動産鑑定評価額を加えれば一物五価ともなるのである。 上記にあげた公的な価格は、それぞれに評価実施機関が異なり、その評価目的等も異なっている。概略については以下のとおりである。実施機関国土交通省（都道府県）地価公示価格（地価調査）相続税路線価国税局固定資産税評価額市町村時 点発表時期３月下旬頃（９月下旬頃）毎年１月１日（毎年７月１日）毎年１月１日７月上旬３年毎の１月１日（時点修正有）一斉に発表することはない水 準目 的時価ベース一般の土地取引の指標相続税課税の算定基礎地価公示価格の80％程度地価公示価格の70％程度固定資産税課税の算定基礎不動産・動産の時価評価
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