M&A 無形資産評価の実務
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●1  パーチェスプライスアロケーション(PPA)の業務フロー 115両者を入手することにより、取得価額(100%ベースの株式価値)と総資産の金額との間にどの程度の乖離があるかを把握することになる。 企業価値は、株式取得の対価から算定された100%ベースの株式価値に、引き受けた有利子負債を加算することによって算定される。したがって、取得者の取得持分が100%未満である場合には、一般的に非支配持分を調整することにより株式に対応する買収対価を100%ベースに換算し、その金額に有利子負債を加算することとなる。 このように企業価値は、株式価値と有利子負債の合計であるが、この金額は概念的に、運転資本がネットされている数値である。したがって、配分するべき総資産の金額を算定するためには、買掛金等の運転資本の貸方の金額を加算する必要がある。配分金額の確定基準日のB/Sの入手①配分金額の確定と 有形資産の時価評価まず時価評価続いて時価評価売掛金(時価)在庫等(時価)買掛金等(時価)有利子負債(時価)有形資産(時価)株式価値(株式取得の対価)無形資産のれん有形資産の時価評価無形資産の識別対象会社の貸借対照表②無形資産の識別と 測定企業価値無形資産の測定のれんの算定

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