ファミリービジネスは日本を救う
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│第■章│ケーススタディM&A仲介会社からも「よそに売りたいという会社があるけど御社で買ってもらえませんか」と打診された。しかしなかなか厳しい。従業員を抱えて本当の意味で先方の従業員が幸せになるのかと考えると頭が痛い。問従業員からの提案を受けてカレー味とわさび味の和風惣菜を試作販売し、好評だったと聞く。答カレー味・わさび味の商品はとりあえず期間限定で作った。わさび味には違和感がなかったが、和の食材にカレー味というのは私を含め他の社員からも「えぇー??」という声が上がった。パッケージを見ても何かつかみきれない。ところが食べてみると美味しかった。従来製品にとらわれずトライしてみるのは大事なことだと思った。問承継についての考え方を教えてほしい。答承継については、従業員■■■人ほどの企業だからやっぱりウチの家業だと思っている。従業員の生活もあるので、このまま業績が悪くなっていくのであれば経営者としてはM&Aで他社に吸収されることも考えざるを得なくなる。しかし本当の意味でウチの従業員の幸せを他社が面倒みられるのか。私は、やっぱり会社が継続していくことが当社の従業員の幸せになると思う。当社も全国ベースでシェアNo.■の商品があるということは、お客様がウチの商品を楽しみにしてくれているということ。そう思うと事業を続けていかなければならない。問社長の次世代についてはどうされるご予定か。答私の家は長男本人が家業を継ぐ気になってくれている。こっちからやれと言ったわけではないのに、MBAスクールに行ってやる気になっ135

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