ファミリービジネスは日本を救う
12/24

【本章のポイント】40●ファミリービジネスのサクセションではファミリー経営を続けることが肝要である。M&Aにより事業を他に売却するのは本来の意味での「承継」ではない。●サクセションは長い時間をかけて取り組むべき課題であり、そこではファミリーメンバーの協力と合意が欠かせない。●経営が創業者から次世代に移る際には、複数人の子どもたちがビジネスに参画することが多い。その場合、兄弟の役職、持株数、報酬、配偶者の処遇等に十分な配慮が必要である。●三代目以降になるとファミリーメンバーの平等という考え方は放棄すべき。三代目以降のファミリービジネスはパブリックカンパニー(上場会社)の組織形態・行動様式に似たものとなっていく(フォーマル化)。●ファミリービジネスの成長・発展のためには「戦略的な変化」が欠かせない。事業承継・世代交代はそのための好機となる。●ファミリービジネスの成長は一直線に進むものではない。成長・停滞を克服する経験を経て、より深い洞察力やスピードを身に付けることができる。ファミリービジネスの目標は、ファミリーの会社がそのファミリーによる経営によって何世代も経営され、発展していくことにあります。ファミリービジネス研究の古典であるWard(■■■■)の序文冒頭には「ThisBusinessShallLastForever.このモットーはあらゆるファミリービジネスオーナーの夢である」が、「多くの会社にとってこの夢は消え、売却され第1サクセション(事業承継)の意義

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る