数で約32.5倍、認定数で38.5倍となっており、急激に健康経営が普及していることが分かります。ただし、国内にある企業数の未だ1%未満であることを考慮すると、特に国内企業の99.7%ともいわれる中小企業に、更なる普及が必要な状況にあると考えています。実際にセミナー等で登壇し感じることは、確かに健康経営に興味はあるものの、「取り組み方が分からない」「本業が優先となり、時間や人員が足りない」といったお悩みを持つ方が多いということです。また、一般的に「企業の健康」については、大優先としてエネルギーを注ぎ込んでいるかと存じますが、経営資源の中でも一番重要である「人(従業員等)の健康」にエネルギーを注ぎ込むことに理解を示していただけない経営者も少なくありません。しかし、「人(従業員等)の健康」にエネルギーを注ぎ込むことへの優先度を高めることは、企業の継続的な、かつ健全な発展につながります。従業員の皆様も働きがいをもって人生を有意義に過ごすことができ、素晴らしい企業に勤めたことが誇りになるのではないでしょうか。そこで本書は、労使双方にとって有意義となる健康経営の取り組みを無理なく継続させ、その取り組みを年々ブラッシュアップすることのできる一つのツールともいえる「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」の認定を目指す企業の皆様向けとなっており、健康経営の基礎から健康経営優良法人の申請に関するノウハウ、事例等が満載です。執筆メンバーは、健康経営の基礎ともいえる健康づくりに関する部分は、産業医の今井鉄平先生に、健康と経営をつなげていく部分は、中小企業診断士の小川亮一先生にお願いしております。加えて、人事労務管理・法令遵守の部分や健康経営優良法人認定に関するポイント等は、健康経営エキスパートアドバイザーとして実績のある社会保険労務士が分かりやすく解説しています。健康経営に興味はあるが、「何から取り組んでいけばよいのか」とお悩みの経営者の皆様にお伝えします。まずはアクションです。次はスモールチェ
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