第2節 全体的な流れ第2章 健康経営の取り組みを成功に導く進め方36皆様もご承知のとおり、健康づくりも健康経営の取り組みも、直ちに業績向上等に直結しません。そのためなかなか継続できないことが少なくありません。この状況で活用していただきたいのが「健康経営優良法人認定制度」です。手段として活用するのは問題ありませんが、前述のとおり、健康経営優良法人の認定取得が目的化している企業が多いのも事実です。ここでしっかりと押さえていただきたいのですが、毎年の申請から認定取得は本来の目的のための中継点です。あくまでもマイルストーンであることを頭に入れておいてください。健康経営セミナー講師を数多く行っている関係上、全国的な範囲で大企業や中小企業の経営者・健康経営担当者からご相談を受ける場合が多々あります。ヒアリングして感じることは、健康経営優良法人の認定を受けることが目的となっているため、とりあえず他の企業のモノマネで計画を立てたり、非常に意義のあるPDCAサイクルのC(評価)とA(改善)まで手が回らずに認定の取得のみが叶ってしまっている企業があるということです。たいてい3月の認定発表時は盛り上がりをみせ、自社ホームページに健康経営の取り組みやロゴマーク等を掲載しますが、あとは次回の申請書の内容が公表されるまでほぼ何もせず、申請締め切りになって、慌ててエビデンスを準備するような企業が、本来の健康経営の成功につながるはずがありません。是非とも、これから解説するSTEPの1~8をご参考に、取り組み成果等の経年変化を確認しながら、健康経営の取り組みを行ってください。
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