組織再編の最適スキーム 法務・会計・税務
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新型コロナウイルス感染症の流行、収束という前代未聞の経験を経て、これまでの経営方針や事業内容を見直す企業も増加しました。その中で、経営統合の方法として組織再編が行われています。また、惜しくも業績悪化となり、会社を解散・清算するケースもあります。さらには、組織再編を進めていたけれども、新型コロナウイルス感染症の影響でこれまでとは全く異なる業績となり、今後の見込みも変わってしまったため、組織再編を中止するケースもありました。いずれも、組織再編に関する法律・会計・税務の知識が必要となります。組織再編を進めていく上では、法律・会計・税務のいずれかのみの知識で進められるわけではなく、こられが相互に関連する影響を把握し進めていく必要があります。本書では、初版から引き続き、法律・会計・税務に関して1冊で全体像を把握できるところに特徴があります。さらには、組織再編に関する実務を進める上での手順に沿った内容になっているところが最大の特徴です。具体的には、たとえばクライアントからのリクエストに、専門家がどう応じていくか、どのような選択肢があり、何を理由にそこから手法をしぼっていくのかがわかるようになっています。実務を行う上で、皆さんの役に立てていただけると幸いです。今回の改訂では、主に事業承継税制の改正を反映させた内容・事例に更新したとともに、株式交付制度についても内容を詳細にしました。その他の事例についても、最近の経済の動向を見ながら、より実務で留意が必要な事例を取り上げるように更新しています。特に事業承継税制に関しては、旧制度と新制度の有利不利も考えクライアントにアドバイスをすることが必要になり、選択肢を増やすものです。我々専門家としては最良の手法を適切にアドバイスできるよう、本書がその参考になればと思います。改訂にあたって

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