1-4総論−税務スキームを立案する上での重要な要素として税務があります。組織再編を検討する上では、税金計算上の有利不利を判定する必要があるのです。ポイントは、●会社や株主等組織再編当事者に税金が発生するか●組織再編を行うことにより、当事者の有していた繰越欠損金や発生した損失はどうなるのか●不動産取得税等の取引コストはどうなるのかとなります。では、税制適格となる状況はどのような場合でしょうか。税制適格は、例えば100%グループ内で行われる組織再編のように、組織再編を実行しても、経済的実態は以前と変わらない場合等をイメージするとわかりやすいと思います。税制適格組織再編に該当しない場合は時価で資産等の移転を行わなければならないため、税金が発生してしまう可能性があります。一方、税制適格組織再編に該当する場合は、簿価での移転を行うため税金は発生しません。税制適格の要件は採用する組織再編によって異なる上、複雑ですので詳細は第2章を確認してください。1-4 総論−税務11再編に該当するかどうかの判断が重要となります。会社や株主等組織再編当事者に税金が発生するか法人税等の税金が発生するかを検討する際、その再編が税制適格組織
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