相続税申告書 最終チェックの視点
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46第2章 土地の財産評価第2節全部事項証明書から 情報を読み取る1全部事項証明書不動産(土地・建物)の全部事項証明書は、「表題部」「権利部(甲区)」「権利部(乙区)」「共同担保目録」の4つの欄が存在します。表題部:土地・建物の物理的な状況が記載されます。権利部(甲区):所有権に関する事項が記載され、現在及び過去の所有者がわかります。権利部(乙区):所有権以外の権利に関する事項が記載され、主に抵当権などが記載されます。共同担保目録:本件不動産以外の不動産を担保としている場合のその所在などが記載されます。2具体例 ―原始取得時の年齢―〈親族関係〉岩手定雄さんは自営業を営んでいましたが、令和元年11月30日に死亡しました。相続人は、妻の定子さんと長男の定信さん(昭和52年2月15日生まれ)の2人です。定雄さんの令和元年分の所得税及び復興特別所得税の準確定申告書に添付された青色申告決算書には貸借対照表の記載があり、相続開始日現在の「借入金」の欄は空白になっていました。定子さんは定雄さんの事業専従者であった期間はなく、結婚してからは継続して専業主婦であり、最近の収入は毎年50万円程度の基礎年金くらいでした。〈不動産関係〉相続財産を構成する本件不動産(土地)の全部事項証明書は図2-4のとおりです。定子さんによると、取得の当時(定子さんの年金受給開始前)はバブル経済の最盛期で1坪100万円で購入したものの、その後のバブル経済の崩壊によって、平成10年に借入をしたときの本件不動産(土地)の担保価値は5,000万円程度にしかならなかったようです。

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