相続税対策実践ハンドブック〔遺産分割・申告実務編〕
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遺産分割の工夫遺産分割編Ⅲ長女は、母から令和2年に相続時精算課税贈与によって10,000万円の贈与を受け、1,500万円の贈与税を支払っている。5.母の兄から相続母は、令和3年5月に死亡した兄から10,000万円を相続し、相続税1,600万円を納税した。長女は、相続の放棄を検討(以下の①又は②)している。①家庭裁判所に申述して相続の放棄をする。②遺産分割協議に参加して遺産を相続しないこととする遺産分割協議書に署名・押印する。69ります。そのため、相続の放棄を行うか否かについて慎重に判断しなければなりません。①生命保険金及び退職手当金の非課税制度相続人が受取った保険金及び退職手当金については、一定の非課税規定の適用を受けることができるとしています。そのため、相続の放棄をした者は相続人ではないことから非課税規定の適用を受けることができません(相法3①一・二、相基通12-8、12-10)。②代襲相続人の2割加算一親等の血族である者が相続又は遺贈によって財産を取得した場合や、被相続人の直系卑属が相続開始前以前に死亡したときなどで、代襲して相続人となった者は相続税額の2割加算の対象者に該当しないこととされています。しかし、代襲相続人が相続の放棄をすると、「相続人」ではないことから相続税額の2割加算の対象者となります(相法18①)。③相次相続控除相次相続控除は、今回の相続開始前10年以内に被相続人が相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得し相続税が課されていた場合には、その被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人の相続税額から、一定の金額を控除します。相次相続控除の規定は、相続人が相続により財産を取得した場合に適用されることから、家庭裁判所に申述して相続の放棄があった場合には、相続人ではないため、この規定の適用を受けることはできません(相法20、相基通20-1)。1.被相続人母(令和4年3月死亡)2.相続人長男、長女3.相続財産その他の財産30,000万円4.相続時精算課税贈与6.相続の放棄⑵相続の放棄があった場合に相続税の規定の適用を受けることができない制度相続の放棄があった場合に、相続税法上不利益となる規定には以下のようなものがあ

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