の経営を心掛ける必要があると思われるからです。 その他、本書の特徴としては、不動産所得全般の解説や申告の仕方だけにとどまらず、不動産所得に関する記帳の仕方、および消費税の仕組みまで設例を使って分かりやすく解説しています。初めて賃貸事業を始めた方や、初めて自分で確定申告を試みる方には、「第9章 決算の仕方と所得税の確定申告」が参考になります。また、所得税の仕組みを基礎から学びたい方には、「序章 まずは所得税のアウトラインをつかむ」が参考になります。 それ以外に「第6章 賃貸住宅経営と節税対策」では、小規模企業共済やiDeCoについても述べています。小規模企業共済等の掛金は、所得税の節税効果以外にも多くのメリットがあるからです。また、所得税のみならず相続税・贈与税の観点から不動産所得者の節税対策について、あるいは、不動産管理法人を活用しての節税対策まで、幅広く解説を加えています。さらに、第7章では相続時精算課税を利用した節税対策にも触れています。 このように確定申告の仕方から、所得税の節税対策、相続対策上からの不動産賃貸経営、キャッシュフローの考え方など、不動産賃貸住宅経営全般にわたって幅広く網羅、解説していますので、賃貸住宅経営のバイブルとして活用していただければ幸いです。 なお、本書は、賃貸住宅オーナーの方々はもちろん、駐車場やロードサイド店舗、テナントビルなどのオーナーの方々をはじめ、金融機関にお勤めの方々、ハウスメーカーの営業社員の方々にもご活用いただけることを念頭に執筆しています。 本書の活用によって、不動産経営についての知識をより深めていただいて節税を図り、より多くのキャッシュフローが得られることを願っています。 令和4年12月 植木 保雄
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