消費税申告書作成ゼミナール
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1,000万円超1,000万円以下課税売上高 きだね。爽香 でも……それだと120円分の税金はどこへ行くんですか? 消費一郎 さらにさかのぼってメーカーも、仕入れと売上げの差額分の消費税を国に納める。そうやって全部の流通段階で国庫に納められる税額を足していけば、合計で150円になるんですね。先生 ただしここで、いわゆる“益税問題”が発生するね。課税事業者免税事業者流通の各段階で分散して納税流通段階を合計すれば消費者負担の全額が国へ入る現実にはすべて国庫に入らない6爽香 ふーん。先生 結局、小売業者は150円−120円=30円の消費税を国に納めることになる。売上高×10% − 仕入高×10% = 納める消費税者が払ってるのに国に納められない。先生 お、鋭い質問だね。どう? 伊呂波くん。一郎 はい。それは、流通の前段階の卸売業者やメーカーが納めることになりますね。爽香 ??先生 今度は、卸売業者が納める税金を考えようか。卸売業者は小売業者から120円の消費税を預ってるよね。爽香 ええ、そうですね。先生 ところが一方で、メーカーから仕入れるとき100円を立替払い……。爽香 ふーん、じゃあ納めるのは差し引き20円だけ?先生 そういうこと。メーカーにも原料や材料の供給のほか、1次加工、2次加工……といろいろあるけど、理屈上、全部トータルすれば150円が国庫に入るはずだね。爽香 うーん、そういえばそうね。一郎 免税事業者の問題ですね。先生 うむ。どういうことかな、伊呂波くん。一郎 年間売上げが1,000万円以下なら消費税を納めなくていい……。

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