最近の企業活動の多様化や国際化、取引形態の変化、新しい会計基準の公表等により、法人税に関する規定もますます膨大なものになり、その内容も複雑なものになってきています。 本書は、法人税実務での重要事項や疑問に思われる事項等を、幅広く問答式で解説しており、毎年、税法の改正や新たな取引・事象の発生等に対応して改訂を行ってきました。 令和5年度の法人税制の改正では、試験研究を行った場合の税額控除制度の見直し、中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却・税額控除制度の見直し、特定の資産の買換えの場合の課税の特例の縮減等の改正が行われました。また、令和5年10月から消費税について適格請求書等保存方式(インボイス制度)の適用が開始されています。令和5年度版では、こうした改正項目のうち主なものを織り込むとともに、通達の改正等に対応し、また、新たな事例を追加し、補正加筆しています。 法人税の研究には、税法とその関連の政令、省令、通達だけでなく、企業会計審議会や企業会計基準委員会から公表されている会計基準及び適用指針等の研究を、欠かすことはできません。本書では、上記の基準等のほか、日本公認会計士協会の各種の報告も織り込んで解説していますが、筆者の考え方の不足しているところなどお気付きの点は、ぜひ御指摘賜りますようお願いいたします。 令和5年11月は し が き著 者
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