令和4年版 法人税申告書の作り方
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は じ め に 法人税の申告に際して使用することとなる法人税法施行規則で定められている法人税申告書の書式は、難解な法令の規定を理解しやすいように様式化したものです。 本書では、企業の実務担当者、会計事務所職員の方々に正しく法人税申告書を作成していただくことを第一の目的として、申告書の作成は、今e-tax等のなくてはならない時代になりましたが、申告書の作成に必要と思われる基本的な事項と留意点はできる限りその要点を記載することとしました。 「第一編 通常の場合の法人税申告書の作り方」では、法人税の基礎的な体系、各申告書と関連する制度について解説を加え、通常作成する頻度の高い申告書ごとに具体的な設例による申告書の記載例とその記載要領をできる限りわかりやすく、その作成手順に沿って実務的に解説しています。さらに同じく関連する設例により法人事業税や法人住民税などの地方税申告書の記載例と記載要領を解説しています。 なお、設例は令和4年4月1日開始事業年度の法人について申告書を作成するケースと記載例を中心に説明をしていますが、別表は令和4年4月1日以後終了事業年度分を使用しますので、同日前に開始する事業年度についてのその別表の記載方法についても説明を行うよう努めています。 「第二編 特殊な場合の法人税申告書の作り方」では、通常、作成する機会は少ないものの特別控除、圧縮記帳関係などの重要な申告書ごとに具体的な設例による申告書の記載例と記載要領を解説しています。 なお、本書は、法人税法の解説を目的としたものではなく申告書の作成手順を解説したものであり、そのため実務担当者などが自己の作成した申告書が正しく作られているかどうかを検討するために、申告書ごとに「チェック・ポイント」を設けていますのでご利用ください。 本書が、法人税申告書作成実務に携わっておられる読者諸兄の座右の手引書として、必要な時に必要な個所を読んでいただくことにより、法人税申告書作成に当たって十分に活用していただければ最高の喜びであります。 本書の発刊にあたっては、故宮口定雄先生のご功績を受け継いだ一人として、引き続きそのお名前を監修者として掲げさせていただきました。 令和4年7月    佐 藤 裕 之 

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