法人税申告書別表4・5ゼミナール
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 私は、平成4年に『法人税申告書作成ゼミナール』という対話式の本を出版しました。幸いこの本は読者の支持を得て、約30年間、版を重ねています。その間、この本でご勉強いただいた読者の方を中心に、「その続編を読みたい」というご要望が寄せられるようになりました。そこで、私としては大いに気をよくして、この「応用編」を執筆したしだいです。 前作の「法人税申告書作成ゼミナール」は、新入社員の新米君に各種別表の書き方をコーチする内容でした。その際、対話式のため全編を通し読みしていただく必要があり、時代の変遷とともにそうした書籍は時代遅れとなりました。今は必要な箇所だけを拾い読みできる本が求められています。そこで、令和4年2月に大幅なリニューアルを行い、通常の記述式に改めました。 それにあわせて本書も、令和4年改訂版で別冊スタイルを改め、申告書記入例などを本文に挿入することとしました。これにより、別冊を横に開いて本文を読むという煩わしさが解消されるはずです。 本書では、法人税申告書の別表4・5に的を絞って、いろんなケースの書き方を詳しく解説しています。前置きとして登場するプロローグは、前作の復習です。法人税の知識を充分にお持ちの方は、読み飛ばしていただいて結構です。 第1章から第4章にかけて、別表4・5の役割、記入方法、相互関連、決算書とのつながりについて述べています。資本金5億円、年商が180億円で、前作と違って別表4の加減算項目がたくさん出てくる会社をモデルにして、別表4・5の原理原則を詳しく説明しています。 以下、応用編として、まず第5章は還付申告、第6章では修正申告の際の別表4・ 5の書き方を、いろんなケースごとに事例を設けて述べています。さらに近年、貸借はしがき

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