地代・家賃改定の実践手法
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4法律があり、賃借人を手厚く保護しているためである。海外では、このような法律は一般的ではなく、賃貸借契約を結んだ以上、その期間は約定した賃料を授受しなければならず、期間内は賃貸借を双方が継続しなければならない。また、途中で解約をすればペナルティがある。そして、賃貸借の契約期間が満了すればおしまいで、賃借人は退去しなければならず、日本のように更新を希望すれば半永久的に更新されるような制度もない。それゆえ、こういった問題は海外では発生しないのである。 このような問題に直面したり、トラブルに巻き込まれた場合、何かしら対応していくことを余儀なくされる。双方の簡単な話し合いで解決できればそれに越したことはないが、そういかないことも多い。また、話が拗れると弁護士に相談をして、訴訟へと突き進むことも少なくない。 いずれの場合でも、賃料について基本的な知識をもっていなければ、交渉を有利に進めることができないし、弁護士や不動産鑑定士と相談するにしても、自分や相手方の主張を正確に伝えられないこととなる。そのためにも「賃料」について詳しく知っておくことは、とても重要なことなのである。

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