就業規則変更の実務
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2ため、65歳以上の者への雇用保険の適用拡大、雇用保険の就職促進給付の拡充、シルバー人材センターの業務拡大、育児休業及び介護休業の取得要件の緩和、介護休業給付の給付率の引上げ、妊娠・出産・育児期を通じた事業主への雇用管理上の措置(マタハラ防止措置)の義務付け等を行うとともに、失業等給付に係る保険料率の引下げ等の措置を講ずるため、雇用保険法等の一部を改正する法律が、平成28年3月28日に成立し、全て、平成29年1月1日から施行されています。なお、法令ではありませんが、激増するパワハラに関して厚労省から平成28・6・7付けで「パワーハラスメント対策導入マニュアル(第2版)」が公表されました。 平成29年には、通常国会までで、職業紹介の機能強化及び求人情報等の適正化等を目指した職安法改正や育児休業を最長2年間に延長する育介法等の改正に、特定離職者制度の延期を含む雇用保険法等の一部を改正する法律が成立しました。 そして、平成30年には、働き方改革の総合的かつ継続的な推進のための雇用対策法、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等のための平成27年改正労基法案を廃案として同法案の一部を修正(企画業務型裁量労働制の適用範囲拡大の削除)した内容と、政府の働き方改革実現会議が平成29年3月28日に打ち出した働き方改革実行計画(以下「働き方改革実行計画」ともいう)に沿って、労基法36条の時間外限度基準や特別条項の上限時間の罰則付きでの規制強化した内容を合体した労基法とこれに関連した安衛法、労働時間等設定改善法、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保を目的とし、「同一労働同一賃金ガイドライン案」の確定施行に合わせた労働契約法、パート労働法、労働者派遣法、じん肺法の8本の法律の一括改正法である「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(以下平成30年7月6日「働き方改革関連法」ともいう)が難産の末、成立し、早いものでは、公布日(平成30年7月6日)から施行されています。 今後の政省令・通達等を見ないと不明な点や、企業への衝撃を緩和する

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