社会福祉法人の法務・財務はこう変わる
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第2節 内部統制の概要と新しい制度としての会計監査人監査125⑵ リスクの評価リスクの評価とは、組織目標の達成に影響を与える事象について、組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析および評価するプロセスをいいます。具体例年に一度理事長は、すべての施設長と面談を行い、現金管理・現物管理の状況を確認し、横領等の不正リスクの評価を行う。評価の結果については、監事に報告を行う。⑶ 統制活動統制活動とは、経営者の命令および指示が適切に実行されることを確保するために定める方針および手続をいいます。統制活動には、権限および職責の付与、職務の分掌等の広範な方針および手続が含まれます。このような方針および手続は、業務のプロセスに組み込まれるべきものであり、組織内のすべての者において遂行されることにより機能するものです。具体例仕入を行う際には、発注担当者、検収担当者、振込書類作成者、支払承認者、会計帳簿記帳者は独立して業務を行っている。このことにより、架空の発注や仕入先との共謀による不正の防止に役立っている。⑷ 情報と伝達情報と伝達とは、必要な情報が識別、把握および処理され、組織内外および関係者相互に正しく伝えられることを確保することをいいます。組織

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