図解でわかる新民法〔債権法〕
17/30

4る債務を灰色(グレー)の太矢印で並行して表示した場合には、その矢先は債権者に向けられている形で表示します。なお、誰かが誰かに対して何らかの行為、働きかけをするマークは、濃い灰色の矢印を使います。どのような場合に、いかなる内容の債権や債務が成立するかが債権法の主要な課題となります。この義務を果たすことを「債務を履行する」といい、この権利を使って、相手に要求することを「債権を行使する」といいます。これに対して、契約によって成立した債務を履行しないことを「債務不履行」といい、債務不履行があると、相手方は契約を解除したり、損害賠償を請求する債権を取得したりします。この詳しい規律内容もまた債権法の大きなテーマです。民法は、主として権利者と義務者の権利・義務の内容を定めていますが、差押えや強制執行に言及している部分もあります。そのため、これを理解するために、司法手続についても一応の理解が必要でしょう。⑵ 私法上の権利に関して定める民法法律上の権利は、大きく分けると、「公法上の権利」と「私法上の権利」債務者資 産債務を履行する(義務者)債権者(権利者)裁判所(金銭を払う、資産を提供する)債権を行使する債権関係所有申立て(請求する、裁判に訴える)差押え⇒強制執行

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る