§112-25略式合併P社は子会社であるS社を吸収合併する予定ですが、S社株式を90%保有しています。このような場合にはS社の株主会にて合併の承認決議は必要ないと聞いていますが、具体的にはどのような規定になっているのですか。また、少数株主について留意することはありますか。ポイント1支配関係がある会社間の合併については、被支配会社の株主会を開催すれば合併契約が承認されることは明らかなことから、被支配会社における株主会の承認を不要としている。2株主に対して、株主会が開かれないことにより合併に関する承認の機会を与えないことから、会社法では、少数株主保護の規定をおいている。3新設合併については、略式合併は認められない。A 会社法においては、新たに略式組織再編行為の規定を設けて、吸収合併における被支配会社の株主会の承認を不要としています。1 消滅会社となる子会社の株主会決議 略式組織再編では従属会社である子会社の株主会決議を不要とする制度です。例えば、親会社が100%子会社を吸収合併する場合に、子会社の株主会の承認が不要となるケースがこれに該当します。存続会社親会社100%吸収合併株主総会の承認が不要消滅会社子会社 存続会社(親会社)が消滅会社(子会社)の特別支配会社(会468①、会規136)である場合、つまり株主の議決権の90%(これを上回る割合を定款で定めた場合はその割合)以上を単独で又は100%子会社や全持を有する法人(孫会社及び孫法人等を含む。)と併せて保有している場合、消滅会社(子会社)における株主会の承認を必要としません(会784①)。これは、消滅会社(子会Q100第 一 編会社の合併
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