改正個人情報保護法と企業実務

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はじめに　本書は、2017年5月30日全面施行の改正個人情報保護法の下で、企業実務を構築する際に必要となる法的知識を、実務的に解説したものである。　企業法務のご担当者としては、個人情報保護法に関連する資料を調査していくと、個人情報保護委員会などから次々と新しい資料が発表されていて、どこを見たら何がわかるのか、追いかけきれなくなっているというのが実感ではないだろうか。　本書は、そのような現状を解決すべく、以下の資料を中心に、散在する資料から企業実務に必要となる情報を集めて一冊にまとめ、実務的に解説したものである。　①　個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン（通則編、外国にある第三者への提供編、第三者提供時の確認・記録義務編及び匿名加工情報編）　②　上記ガイドラインに対するパブリックコメント結果　③　「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」及び「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」に関するQ&A　④　金融分野における個人情報保護に関するガイドライン、及び金融分野における個人情報保護に関するガイドラインの安全管理措置等についての実務指針　⑤　匿名加工情報「パーソナルデータの利活用促進と消費者の信頼性確保の両立に向けて」（個人情報保護委員会 事務局レポート）　⑥　匿名加工情報作成マニュアル（経済産業省）　個人情報保護法の中で企業法務にとって必要な条文、具体的には主として「第1章　総則」及び「第4章　個人情報取扱事業者の義務等」のみを解説しているにもかかわらず、約400ページのボリュームとなっていることからも、類書にない量の情報を掲載できたと自負している。