序章3では、なぜ広義のクラウド化をテーマに本書を執筆したのか。筆者は、2014年にクラウド会計ソフトfreeeの操作マニュアル本ともいえる『会社の経理を全自動化する本』(翔泳社)を上梓しました。この本は、クラウド会計ソフトの操作方法を中心に紹介していますが、実務においてクラウド会計ソフトを使用していく中で、あることに気がついたのです。それは、顧問先へサービスを提供したり会計事務所の業務を効率化する上で、会計ソフトをクラウド化することは、ということです。筆者は現在、会計事務所とは別に、クラウド化のノウハウを他の会計事務所に提供するコンサルティング業務に取り組んでいます。その上で、当然のことながら、従事する職員が多くなればなるほど、また年齢に幅が出てくるほど価値観やキャリアは多様であり、その各人が業務を効率化する為の手段としてクラウド会計ソフトは絶対必須のツールではないということを実感しています。そのため、本書では、次のような方にこそ、お読みいただきたいと考えています。・業務効率化のため、クラウド化を進めていきたい。・ しかし、クラウド会計ソフトに切り替えるのはハードルが高いと考え
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