士業者が身につけたい 顧客をつかむ面談術
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た人だけが就くことのできる職業ですから、一目置かれる立派な職業であることは間違いありません。では、そんな士業には“もてなし”は不要なのでしょうか。いいえ、実はこの“もてなし=顧客満足”は、士業者にとってこそ、同業者と差をつけるために非常に大切な観点なのです。 士業の仕事は、依頼者から相談を受け、専門的にアドバイスをし、問題を解決することです。ですから、少々厳しい言い方をすれば、どれほど高度な専門性を有し、いかに的確に解決したとしても、それは士業者なら“できて当然のこと”だとしか思われません。それだけで顧客満足を得ることはできないのです。 成熟社会を迎えた昨今、ただ“期待に応える”だけでは不充分で、“期待を超える”という「サービス」が、どんな職業にも求められています。それは、士業の世界といえども変わりません。弁護士や公認会計士などの有資格者数は年々増加し、各業界ではすでに厳しい競争が始まっています。資格をとり、胸にバッジをつけて革張りの椅子に座っているだけで仕事が舞い込む時代は、とっくの昔に終わったのです。 そこで、士業の皆様が顧客の期待を超えるために必要なスキルが“面談術”です。面談術を向上させる秘訣は、“もてなし”を踏まえた接客・接遇にあります。「そんなことは秘書や事務員に任せておけばいい」と考えている先生方も多いようですが、おそらくその考え方が、せっかく良い仕事をしても顧客満足度を下げる一因となっているはずです。紹介による依頼や顧問契約など、信頼によって顧客をつかんでいく士業では、士業者自身が商品そのもの、言い換えれば「ブランドイメージ」なのです。 初面談の時点では、先生はまだ“One of them”(たくさんいる専門家

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