士業者が身につけたい 顧客をつかむ面談術
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第2章◆面談は、ファーストコンタクトから始まっています63ん。しかし、特に無精髭である場合にはやはり不潔に見えますし、すべての人に好感を与えられるのかという観点からも、損をしているように思うことばかりです。士業者としての存在感を出すための手段であっても、または、童顔を隠すための手段であっても、それを上回るデメリットが少なからずあるように感じます。 じつは、つい最近、そのことを確信した出来事がありました。「人前で話す」というテーマで、公認会計士の先生方に向けて実践的な研修をした時のことです。数名の方に前に出ていただき、3分間スピーチをしていただいたあと、私が講評するという場面でした。良いと思う点、改善すべきと思う点を、いつも率直に申し上げるのが私流。これまで多くの方々から、「歯に衣着せぬ物言いだから、聞いていて爽快だし参考になる」とおっしゃっていただけることが、私の自慢でもあります。 さて、その中のお一人が、顎にヒゲを蓄えていました。おそらく三十代後半。決して濃いヒゲではありませんが、それでも「ヒゲを生やしている」とはっきりわかります。 スピーチの内容自体は素晴らしいものでした。構成もわかりやすく、印象深いエピソードで文句なし。唯一気になった点が、ヒゲでした。私は、こう申し上げました。 「ヒゲについては、ビジネスの世界では賛否両論がありますから、好感度をさらに上げるという観点からは、なくてもよいかもしれません。ご参考までに」 すかさず、その先生はこうおっしゃいました。

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