税理士事務所 7つの経営戦略
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86付加価値型の最大のポイントは、お客様がサービスのメリットをイメージできるかどうかということです。顧客ごとにカスタマイズすればするほど、付加価値は高まり満足度も高まっていきます。かなりの手間と労力がかかりますが、仕事の充実感は大きいものです。ただし、そのサービスが顧問先にどんなメリットがあるのか伝わらなければ導入してもらえません。税理士報酬は、売上に直接関係する費用でありませんし、顧問料が上がるメリットを伝えることに時間と労力がかかるため、啓蒙活動が必要となります。税理士の方々のほとんどが、営業とは無縁のキャリアを積んでいるため、啓蒙活動自体が難航するおそれがあります。しかしながら、例えば未来会計は経営者の潜在的ニーズを満たすことができるため、一度理解してもらえればそちらを選ぶ方が増えるでしょう。大雑把な分け方をするなら、低価格型(第1章参照)は入口のハードルを低くすることで顧客を獲得するモデルといえるでしょう。反対に、付加価値型は入口のハードルは高いのですが、一度獲得した顧客をしっかりつかまえておけるモデルといえます。この付加価値型を選ぶうえで、はっきりさせておかなければならないことが1つあります。それは、「経営のことに関してすべてを教えることはできない」ということです。当たり前のことではありますが、どんな優れた経営コンサルタントであっ解 説

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