賃貸経営の税務Q&A
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それには3つの理由があります。⑴ 年金記録問題平成19年、社会保険庁の年金記録の管理がずさんなことから、持ち主の不明な年金が5,000万件あることが発覚しました。正確に管理するには、データで、かつ、一生変わらない番号での管理をする必要があるのです。住基ネットは、市町村ごとで管理するため、住所が変わると、番号が変わってしまいます。それでは、年金の管理ができないのです。⑵ 生活保護の不正受給問題生活保護とは、生活が困窮する方に対して、最低限の生活が送れるようにするための支給制度です。要件にあてはまらないと支給が受けられないのは当然ですが、収入や貯蓄がないと偽装して不正受給する方が後を絶ちません。不正受給をさせないためにも、その人の収入や資産が役所間で共有、調査できるような仕組みが必要になるのです。⑶ 震災時の身元確認震災時に、被災者に支援金を給付しようとしても身元確認手段がなく、金融機関の作業に支障が生じてしまいました。マイナンバーを通じて本人確認ができれば、スムーズに災害支援ができることになります。このような経緯から、マイナンバーは、当面は社会保障、税、災害の分野のみでの利用に限定されています。3. マイナンバーの目的、利用法マイナンバーの目的は、税金の負担を不当に免れることや給付を不正に受けることを防止することで、本当に困っている方にきめ細かな支援を行えるようにすることです。また、マイナンバーにより生活が便利になることがあげられています。第3節 マイナンバー制度が大家さんに与える影響309

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