税理士が使いこなす 改正国税通則法
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意である)。 例えば、相続税法1条の4第1項1号は、次のとおり定める。【相続税法】(贈与税の納税義務者)第1条の4 次の各号のいずれかに掲げる者は、この法律により、贈与税を納める義務がある。一 贈与により財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するもの(以下略) ここでいう「住所」の意義についても、相続税法上、定義はない。そうすると、民法22条に規定する「住所」と同義であり、生活の本拠を意味するようにみえる。ただ、法律の趣旨に照らして、相続税法独自の「住所」概念がある、との解釈も不可能ではないだろう。 では、どちらの解釈を採用すべきであろうか。この点について、最高裁は、相続税法上の「住所」とは、「生活の本拠、すなわち、その者の生活に最も関係の深い一般的生活、全生活の中心を指すものであり、一定の場所がある者の住所であるか否かは、客観的に生活の本拠たる実体を具備しているか否かにより決すべきものと解するのが相当である」との判断を下している2-30。 したがって、この最高裁判決に基づいて、相続税法上の「住所」の規定を解釈し、贈与による財産を取得した時点で、「日本国(この法律の施行地)に、生活の本拠を有すること」が、贈与税の課税要件と解するのが相当であろう(なお、相法1の4①ニ及び三を参照)。2-30 最判平成23年2月18日集民236号71頁44第2章課税要件論及び納税義務の確定

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