『営業経費』の税務判断
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はじめに「税は国家なり。」という言葉を耳にしました。どこかで似たような言葉を聞いたなと思った方も多いのではないでしょうか。世界史の授業で出てきたフランスの王様、ルイ十四世が高らかに宣言した「朕は国家なり。」からきています。確かに、2020年のオリンピックも、築地市場を豊洲に移転するのも税金があってこそ。恩恵にあずかる国民としての私たちは、税金に敬意を表しているところです。一方、個人事業者やサラリーマンである私たちは、朝まだ暗いうちから仕事の準備をし、あるいは深夜まで汗をかいて、言葉に尽くせない苦労をして生活費を手にしますが、その中から税金が差し引かれ、毎月切なさを感じております。財務省の財布の中を覗いてみました。税金の内訳明細では、所得税や法人税などの直接税が約71%を占めており、約55%程度の欧州各国より格段に高い比率でした。他の国では米国の約77%があるくらいです。日本の所得税率は、収入金額が高いほど税率が高くなる累進税率ですから、私たち庶民の節税策は所得金額をできるだけ少なくすることにつきます。世の中、長生きの方がどんどん増えて、65歳は年寄りではない時代がやってきます。元気なうちは、年齢にこだわらずに、働いて生きがいとポケットマネーを稼ぐ時代です。高齢の働き手が増えると、病院や介護施設といった福祉関連事業が発展します。介護や治療をプロフェッショナルに任せて、元気な高齢者が働く時代は案外幸福な時代なのかもしれません。本書の出版は、時代の要請をいち早くキャッチした出版のプロからの依頼を受けて実現に至ったものです。医療や介護といった事業者にとって、
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