第2章 廃業に至る過程と検討すべき事項27会社には、株主がおり、従業員がおり、取引先がいます。また、会社は社会に対して様々な役務を提供しています。この会社を廃業させた場合、多くの関係者に影響を与えることとなります。これら関係者に与える影響を考えれば、廃業は望ましいものとはいえないでしょう。廃業を回避するためには、原因を探り、それぞれの原因に応じた対策を検討する必要があります。では、実際の廃業はどのような原因で起きているのでしょうか。廃業の原因中小企業白書2014によると、経営者が廃業を決断した理由は① 経営者の高齢化・健康問題② 事業の先行きへの不安③ 主要取引先との取引終了④ 経営者の家族の問題⑤ 経営悪化の回避⑥ 後継者不在となっています。この調査では、大半の理由が、経営者自身の高齢化や健康問題であるとの回答となっており、後継者の不在は全体のわずか5%弱となっています。廃業の原因と検討すべき事項第4節1
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