歯科医院の上手なたたみ方・引き継ぎ方
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第2章 歯科医院の閉院53よって自身のサイクルがあるかと思いますので、そのサイクルに従っていつまでに終えられるかを検討してみてください。 いずれにしても、閉院までに徐々に患者数を減らしていく必要がありますので、診療収入も徐々に減っていくことになります。この場合には、係る費用についても同様に削減しなければなりません。テナント家賃やスタッフの給料などの固定費を削ることは難しいでしょうが、可能であればスタッフに診療日数や時間の減少に伴う賃金交渉も行ってみてください。テナントの場合には、違約金の支払いや更新による手数料などの支払いのタイミングもありますので、解約通知期間や更新期間などにも注意が必要です(テナント解約の手続については、85頁参照)。 以上のように、閉院までの診療収入のスケジュールと最低限医院を維持するための費用を把握し、計画的に進める必要があります。赤字の期間が長引けば長引くほど老後資金は目減りしていくことになりますし、債務超過となるリスクも高まります。収支のバランスによっては、長期間赤字に耐えきる医院の体力と閉院までの期間との勝負となります。資産の把握 閉院をするということは、単に診療を停止すれば済むということではありません。開業から閉院に至るまでに医院内部に積み上げてきた資産・負債を整理し、最後には閉院に伴い資産・負債ともゼロの状態にすることが望まれます。ここでは、資産を整理するために、歯科医院の貸借対照表のうち、資産の部に関するものの管理や、売却するための時価の把握などを行います。2
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