相続税における 農地山林の評価
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73第1節評価の手順第1章、第2章で農地・山林の評価の概要をお伝えしました。農地と山林を評価するときは、路線価方式か倍率方式を判断していく必要があります。そのために、特に農地は、その種類をまず区分します。登記事項証明書(登記簿謄本)では、田・畑・山林と記載があっても、それをそのまま鵜呑みにして評価することは避けるべきです。農地であれば、純農地・中間農地・市街地周辺農地・市街地農地という区分があり、山林にも、純山林・中間山林・市街地山林という区分があります。評価する前に、評価対象地が、何に該当するのかを確認する必要があります。そして現況からも農地・山林と判断できるのか、その全てをチェックしてから、評価することが可能となるのです。土地を評価する際は、現地調査をし、現況を確認しなければなりません。実務の現場で、倍率地域だから現地調査は行かない、という話も聞きますが、農地の評価については、現況の土地の状態によって、相続税法上、農地か雑種地か原野かを判断することとなりますので、現地調査は極力行かなければなりません。一般に、土地の評価は、事前調査(机上評価)→役所調査→現地調査→相続税評価計算、という流れで行います。農地・山林評価においても、同じです。事前調査では、土地の基本情報を整理し、土地の場所を確定して机上評価を行います。机上評価をすることによって、固定資産税評価額との関連性や、それに伴い役所調査や現地調査で何を確認しなければならないかを洗い出せるのです。次に、役所調査では、農業委員会や森林組合等において、土地の評価減につながる調査や権利関係の確認を行います。そして最後に、現地調査では、現状農地か山林かを、宅地造成費等の必要性も含め現況を調査することとなります。土地の間口、奥行を測り、事前に集めた資料との整合性を確認することとなります。それでは、細かく見ていきましょう。農地と山林の評価の流れは以下の通りです。

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