相続税における 農地山林の評価
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4第1章 農地評価の概要1定 義農地とは、耕作の目的に供される土地をいい(農地法2①)、耕作とは、土地に労費を加え肥培管理を行って作物を栽培することをいいます。農地の定義における「耕作の目的に供される土地」とは、現に耕作されている土地に加えて、現在耕作されていなくても耕作しようとすればいつでも耕作できるような、客観的に見て現状耕作の目的に供されると認められる土地(休耕地、不耕作地)を含みます(「農地法関係事務に係る処理基準について」平成12年6月1日農林水産事務次官通知)。したがって、数年間耕作しないで放置されている土地であっても、耕作しようとすればいつでも耕作できるような状況にあれば農地となりますが、長期間放置されていたため雑草等が生育し、容易に農地に復元し得ないような状況にある場合は、原野又は雑種地と判定されます(国税庁質疑応答事例「土地の地目の判定─農地」)。2農地の地目である「田」「畑」の定義1. 地目の定義相続税の土地の評価は、宅地、田、畑、山林、原野、牧場、池沼、鉱泉地、雑種地の地目別に評価します(評価通達7)。その地目は、不動産登記事務取扱手続準則(平成17年2月25日付民二第456号法務省民事局長通達)第68条及び第69条に準じて判定します。不動産登記事務取扱手続準則においては、23種類の地目が分類されています。それぞれ地目における定義は次頁の表の通りです。2. 田・畑上記不動産登記事務取扱手続準則には、「農地」の定義はなく、農地は相続税の評価上、「田」又は「畑」として取り扱われます。農耕地で用水を利用して耕作する土地が「田」となります。「田」には、水田の用水管理のため盛土である畦畔が作られています。畦畔があれば、「田」である可能性が高くなります。「田」では、水稲、稗、蓮、クワイ、タイモ、空心菜、ワサビなどが一般的に耕作されています。農耕地で用水を利用しないで耕作する土地が「畑」となります。また、「畑」は、穀物や果樹なども耕作されています。

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