グレーゾーンから考える相続・贈与税の土地適正評価の実務
19/28

200第2章 宅地の評価解説1 評価通達24−4は、広大地の評価方法を定めている。 広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で、都市計画法に定める開発行為を行うとした場合に道路や公園等の公共公益的施設用地(潰れ地)の負担が必要と認められる宅地をいう。 広大地補正は、このような土地の評価にあたって、潰れ地が生じることを宅地の価額に影響を及ぼすべき客観的な個別事情として、価格が減少していると認められる範囲で減額の補正を行うこととしたものである(平成16年6月28日裁決〔TAINS・F0-3-093〕、平成18年12月8日裁決〔裁事72・565〕)。広大地の評価               広大地の地積   広大地補正率=0.6-0.05×                 1,000㎡ ⑵ その広大地が倍率地域に所在する場合   その広大地が標準的な間口距離及び奥行距離を有する宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額を14((路線価))に定める路線価として、上記⑴に準じて計算した金額  (注)   1 本項本文に定める「公共公益的施設用地」とは、都市計画法第4条《定義》第14項に規定する道路、公園等の公共施設の用に供される土地及び都市計画法施行令(昭和44年政令第158号)第27条に掲げる教育施設、医療施設等の公益的施設の用に供される土地(その他これらに準ずる施設で、開発行為の許可を受けるために必要とされる施設の用に供される土地を含む。)をいうものとする。   2 本項⑴の「その広大地の面する路線の路線価」は、その路線が2以上ある場合には、原則として、その広大地が面する路線の路線価のうち最も高いものとする。   3 本項によって評価する広大地は、5,000平方メートル以下の地積のものとする。したがって、広大地補正率は0.35が下限となることに留意する。   4 本項⑴又は⑵により計算した価額が、その広大地を11((評価の方式))から21-2((倍率方式による評価))まで及び24-6((セットバックを必要とする宅地の評価))の定めにより評価した価額を上回る場合には、その広大地の価額は11から21-2まで及び24-6の定めによって評価することに留意する。 

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 19

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です