平成30年から施行される特例事業承継税制が注目を浴びており、今後普及していくことが考えられます。このため、非上場株式等の納税猶予制度を利用した生前贈与について、改めて問題点等を理解しておく必要があります。事業承継税制は、そもそも経営承継法の柱の1つですが、事業承継税制が注目されるに伴って、同法の柱の1つである民法特例についても整理しておく必要があります。本章においては、この民法特例と取引相場のない株式評価について解説していきます。なお、本章の最終ページ(23ページ)に「非上場株式の評価における証明書例」を掲げていますが、これをご覧いただくと、証明書を発行しているのは税理士なのですが、評価の方法は「○○方式と○○方式の併用」と記載されており、税務上の評価とは異なっていることに注意して読み進めてみてください。遺留分に関する民法特例と取引相場のない株式評価の必要性第2章
元のページ ../index.html#7