消費税軽減税率取扱いの実務
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平成28年度の税制改正においては、複数税率制度の下で適正な課税を確保する仕組みとして「適格請求書等保存方式」(いわゆるインボイス制度)を軽減税率制度導入の4年後に実施することも定められました。しかしながら、平成28年度税制改正後の平成28年6月に、安倍首相は再度2年半延期(平成29年4月1日から平成31年10月1日へ変更)することを表明し、それに伴って平成28年11月に「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律」(平成28年法律第85号。以下「抜本改革法等改正法」といいます)が成立し、現在に至ります。このように紆余曲折を経ながら消費税率10%の引上げ、軽減税率制度、インボイス制度の導入が定められましたが、おそらく今回は、社会保障費の増大という喫緊の問題を解決するために消費税率引上げの本来の目的である社会保障費に充当するという観点から考えると平成31年10月1日に施行されることが想定されます。【 軽減税率制度導入までの経緯(時系列) 】イ 平成24年8月抜本改革法が成立平成26年4月1日に8%、平成27年10月1日に10%と2段階の消費税率引上げを決定。(軽減税率制度の導入については検討課題)ロ 平成26年4月1日に消費税率の8%引上げを実施ハ 平成26年11月に安倍首相が消費税率の10%引上げの時期を平成29年4月1日に延期することを表明ニ 平成27年度の税制改正平成27年10月1日の施行日を平成29年4月1日に延期。(景気判断条項については規定を削除。軽減税率制度の導入に向けた詳細な内容の検討を実施)序 章 軽減税率制度の狙いと経緯4

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