消費税軽減税率のポイント
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109混乱が想定されるため、適格請求書等保存方式導入後6年間については、免税事業者からの課税仕入についても一定金額が仕入税額控除の対象となる経過措置がとられています。A1適格請求書等保存方式導入後の免税事業者の地位 平成33年4月以降の適格請求書等保存方式のもとでは、仕入税額控除の要件が大幅に見直されます(Q2–25参照)。そのなかで最も重要なのは、仕入税額控除の要件として、原則として適格請求書等の保存が必須となったことですが、問題は当該適格請求書等の発行は課税事業者(適格請求書発行事業者)に限定されるとなったことです。これは、欧州の付加価値税制では当然の仕組みとなっています90。 免税事業者からの課税仕入が仕入税額控除の対象とはならないとなると、当然のことながら、事業者は、免税事業者ではなく適格請求書発行事業者から仕入れるようになり、免税事業者は次第に取引から排除されるようになります。取引から排除されると、免税事業者の存立そのものが脅かされることとなります。そのような事態を回避するには、基本的に免税事業者が課税事業者(適格請求書発行事業者)に転換するより他ないといえます。2免税事業者からの課税仕入に係る経過措置 理屈のうえでは上記のとおりなのですが、実務上はそう簡単な話ではありません。何故なら、現在、免税事業者は事業者全体の60%強を占める存在であり、その多くは中小零細事業者であるため、そう簡単には課税事業者として経理処理の義務を果たすことができないと考えられるからです。仮に免税事業者について無理に課税事業者への転換を促した場合、執行の解説

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