はじめに本書は平成29年度税制改正及び平成30年度税制改正における外国子会社合算税制の改正を、経済界の視点から、できるだけ分かりやすく説明することを試みたものです。筆者がはじめて税制を担当したのは2010年の4月、すなわち平成22年度税制改正の法案が成立した直後でした。外国子会社合算税制では、統括会社に係る規定の整備や資産性所得合算課税の導入等、大規模な改正が行われた頃です。その後、平成23年度税制改正から本日に至るまで、毎年の税制改正と、BEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトの多くの内容に関与する機会に恵まれました。これらの経験を踏まえ、本書が少しでも読者の皆様の役に立つ内容となっていることを願います。経団連21世紀政策研究所国際租税研究会の青山慶二研究主幹(早稲田大学大学院教授)はじめ研究会の皆様、BIAC税制財政委員会の副委員長である岡田至康PwC税理士法人顧問には、日頃のご指導に感謝いたします。また、税制改正及びそのフォローアップにおける財務省主税局参事官室、国税庁、経済産業省投資促進課・企業行動課、金融庁の皆様のご尽力に、改めて敬意を表します。最後に、清文社の杉山七恵氏には、編集作業で大変お世話になりました。ありがとうございます。2018年10月 幕内 浩
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