QA法人税〔微妙・複雑・難解〕事例の税務処理判断
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第1章 収益・費用計上(受取配当金・棚卸資産を含む)をめぐる税務判断209業務の請負に関する売上の計上設計業務を請け負いましたが、その図面について最終的にはCDにて納品する契約になっていました。ただCDへのダウンロードが遅れ当期末直前になってようやく納品することができました。また取引先からも受領書を頂戴しましたので請求書を送付しましたが、翌期になって電気設備関係の図面が一枚CDから漏れていたので再提出の依頼があり、新たにCDを作成して納品しました。 なお、CDに納められた図面は前もってメールにて納品済みですが、この場合、手直しの納品日は翌期ではあるのですが当期の売上として計上して問題ありませんか。なお当社は、最終成果物であるCDを納品した時をもって売上とすることを通例としています。請負契約に基づいて、最終的には成果物であるCDという磁気記録媒体で納めることになっていることを前提に考えますと、当事者の間では民法の請負契約条項で「仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払う」ことになっていることから、CDが完成品として納品され相手方たる取引先も完成品としてCD引渡しを受けた事実になんの齟そ齬ごもないことから、当該契約は適正に履行され成就したといえます。* * 請負による収益の帰属の時期を規定した法人税基本通達2―1―5(請負による収益の帰属の時期)には「目的物の全部を完成して相手方に引き渡した日」とされていますが、「全部」については設計図面はすでにメールにてCD納品前に送付していることから、実態として本請負契約の主体となる設計図の作成引渡しは業務が終了していることを考え合わせると、請負契約は
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