〈入門〉建設業会計の基礎知識
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上原価(完成工事原価、兼業売上原価)を引いて売上総利益が計算されます。売上総利益は粗利益ともいい、工事の採算性を判断します。また、生産性分析では付加価値(ある企業の総生産額から他企業より購入した材料や外注費等の費用を差し引いたもの)を直接計算できない場合、売上総利益で代用することもあります。また、中小の建設業では、完成工事原価の労務費や経費と一般管理費の人件費とを明確に区分することが難しい場合もあり、大手ゼネコンに比べて売上高総利益率が高めになる傾向があります。売上総利益から販売費及び一般管理費を引いて営業利益を算出しますが、いわゆる本業での儲けとなります。さらに企業の金融収支(受取利息配当金、支払利息)を加味して企業としての収益力を代表する経常利益が計算されます。経営分析では、売上高に対する営業利益の割合(売上高営業利益率)を、総資本に対する経常利益の割合(総資本経常利益率)を収益性の代表的な指標として採用します。Ⅰ建設業会計における経営分析の基本133

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